日本の民泊事情は、今、どうなっているのか

    

伸び続けるインバウンド、減らないヤミ民泊の問題

出典:JNTO(日本政府観光局)

訪日外国人旅行者数は、2013年に1,000万人を達成した後、2015年に1973.7万人と飛躍的に伸び続けています。
政府は、2020年に訪日外国人旅行者数を4,000万人にターゲティングしています。2019年のラグビーW杯日本開催、2020年の東京オリンピック開催という国際イベントに向けて、インバウンド需要が衰えるということはないでしょう。
しかしながら、「民泊」についてはこれまで国内では定義する法律がなく、大田区など一部の自治体の「特区」条例(旅館業法の規定が適用されずに民泊を営業できる条例)しかありません。ところが民泊としてAirbnbなどにWEB登録している部屋は、全国で5万室以上あると言われていますが、正式に認定された民泊はわずか218室(2017年3月のデータ)です。つまり、ほとんどが法律違反(旅館業法第10条違反:6ヶ月以下の懲役又は3万円以下の罰金)のヤミ民泊として営業されているのが現状です。

民泊特区条例と民泊新法(住宅宿泊事業法)、そして旅館業法の改正

 特区民泊民泊新法(住宅宿泊事業法)
大田区家主居住型家主不在型
営業日数無制限上限180日/年上限180日/年
行政への申告認可届出登録
宿泊日数上限6泊7日以上無制限無制限

特区民泊については、大田区・大阪府の一部・大阪市・北九州市で条例が施行されて先行しています。
全国を対象とする民泊新法(住宅宿泊事業法)については、先般、閣議決定されて概要が2017年中にも通常国会へ提出され、6月1日6月1日の衆議院本会議で与党・民進党などの賛成多数で可決した。参院へ送られ、可決・成立する見通しです。
民泊新法の制定と同時に、従来の旅館業も構造設備に関する基準が緩和される見込です。
数年後に迫った政府の目指す4,000万人という訪日旅行客を受け入れるためには、今後、20万室~30万室もの宿泊施設を増やさないと間に合わないと言われています。
空室対策として民泊・簡易宿所型の宿泊施設を利用することは政府の方針ですので、法律に基づいた民泊事業への参入が期待されます。
またヤミ民泊対策として、今までの旅館業法第10条違反:6ヶ月以下の懲役又は3万円以下の罰金という罰則が強化されて、罰金は100万円になるとされています。
民泊新法は、営業日数の上限が「180日」です。つまり月平均すると15日しか稼働できないビジネスモデルとなり、これが利益を生むのかどうかは、運営側(事業者)次第ということになりそうです。
従いまして、エリアによっては営業日数の上限がない特区民泊での許可申請をおすすめする他、2018年には施行される改正・旅館業法(要件が緩和されている)を待っての申請も選択肢として考えておくのが良いかと思います。

特区民泊(大田区の特区民泊事業)について

1.大田区の特区民泊事業について

大田区は、2016年度から国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(特区民泊)を始めて、2017年5月11日現在で36施設が認定を受けています。
特区民泊認定施設一覧

<条例のポイント/主な申請の要件>

  • 大田区内にあり、都市計画法上の用途地域が第2種住居専用地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、第一種住居地域(床面積3,000㎡以下)
  • 施設を使用させる期間が6泊7日以上
  • 認定事業の実施状況について立入調査
  • 事業計画を近隣住民に周知徹底
  • ひとつの居室の床面積が25㎡以上
  • 出入口及び窓は、鍵をかけることができる
  • 出入口及び窓を除き、居室と他の居室、廊下等との境は、壁造り
  • 適当な換気、採光、照明、防湿、排水、暖房及び冷房の設備、台所、浴室、便所及び洗面設備を有する
  • 寝具、テーブル、椅子、収納家具、調理のために必要な器具又は設備及び清掃のために必要な器具を有する
  • 施設の使用の開始時に清潔な居室を提供する
  • 施設の使用方法に関する外国語を用いた案内、緊急時における外国語を用いた情報提供その他の外国人旅客の滞在に必要な役務を提供する

<審査のポイント>

  • 施設を使用させる期間が6泊7日以上
  • 事業計画を近隣住民に周知
    ①周知方法 書面のポスティングなど
    ②範囲   使用する施設のある建物の他の使用者/境界線が接する敷地にある建物の使用者
  • 施設を事業に使用するための権利を有すること
    ①施設を賃借し事業に使用する場合は、施設所有者と申請者との間の賃貸借契約書、転貸を承諾する書面
    ②施設を所有し事業に使用する場合は、施設にかかる不動産登記事項証明書等、所有の事実を証明する書類
  • 消防法令で義務付けられている設備等が設置されていること(民泊として使う部分だけではなく建物全体が適用の対象)

<必要書類>

  • 特定認定申請書
  • 法人の場合は定款又は寄附行為及び登記事項証明書、個人の場合は住民票の写し(いずれも6ヶ月以内のもの)
  • 賃貸借契約及びこれに付随する契約に係る約款(外国語表記とその日本語訳)
  • 施設の構造設備を明らかにする図面
  • 滞在者名簿の様式
  • 施設を事業に使用するための権利を有することの証明書類
  • 近隣住民へ周知した書面及びどのように周知したかを記載した書面
  • 消防法令に定める手続きを行ったことが確認できる書類

2.申請プロセス

まずは、事前相談が重要!当事務所が手続のサポートをします!!

適法にビジネスをするという前提からも、手続は簡単ではありません。
特に役所の生活安全課をはじめ消防署や保健所などの関連部署との確認、調整も並行して行わなければなりません。
大事なのは事前相談です。まず生活安全課で要件(物件の場所や状況など)が合致しているかをクリアして進めなければなりません。
ここからの書類作成や関連部署との確認、調整は行政書士におまかせください。
法令順守に基づいた申請を当事務所はサポートいたします。

大田区特区民泊申請前手続きについて(事前相談から特定認定申請まで)
外国人滞在施設経営事業手続きフローシート
特定認定審査基準・添付書類等一覧
近隣住民への周知などを行うべき範囲の図説

法律の下でビジネスモデルを考える。まずは、当事務所にご相談ください!

<大まかな業務フロー>

  1. ご相談、面談
  2. 物件の要件調査
  3. お見積
  4. 現地確認・測量
  5. 区役所、関連部署との事前調整
  6. 必要書類の作成
  7. 申請
  8. 現地調査等の立会い
  9. 認定取得

~疑問、お悩み、ご相談は~03-3474-2735営業時間 10:00 - 18:00 [ 土日・祝日除く ]

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